昨今、日本でもようやくインフレが進行していますが、皆様の悩みの一つに、高騰する電気代があると思います。
電気代の請求書を見て、びっくりした人も少なくないと思います。
特に部屋が狭かったり設備の制約などにより、節電は一層の工夫を要求される場面も多いです。
しかし、いくつかの簡単な節約テクニックを実践することで、効果的に電気代を削減することが可能です。
この記事では、持ち家・賃貸どちらにお住まいの方でも実践できる節約テクニックを紹介し、毎月の電気代を減らす方法を紹介していきます。
目次
- 最適なエネルギープランの選択
- 省エネ家電への投資
- 日常の節電習慣
- 温度設定の最適化
まとめ
1. 最適なエネルギープランの選択
電気代の節約で最も重要なのは、ご自身の生活パターンに合わせた最適なエネルギープランや電力会社を選択することです。
電気使用の習慣に基づいて適切な契約を選ぶことで、無駄な電力消費を減らし、経済的な負担を軽減できます。
以下に、最適なプラン選択のための具体的なステップを説明します。
- 自分の電力消費パターンを把握
- 時間帯別料金プランの比較
- 契約アンペア数の見直し
- 複数の電力会社のプランを比較
- プランの定期的な見直し
自分の電力消費パターンを把握
まず、一日の中で電気を最も多く使用する時間帯を特定します。
これには、家を空けている時間帯や、家にいて料理や洗濯をしている時間帯などを考慮に入れます。
また、週末と平日での使用量の違いも確認しましょう。
時間帯別料金プランの比較
電力会社が提供する時間帯別料金プランを調べます。
多くの電力会社では、ピーク時間とオフピーク時間で料金が異なるプランを提供しています。
夜間に電気を多く使用する場合は、夜間料金が安いプランが有利です。
これはネットで検索すると様々な会社が比較シュミレーターを掲載してくれていますので、それを使用してもいいと思います。
契約アンペア数の見直し
契約しているアンペア数によっても月額の基本料金が変わってきます。
使用する電化製品の数や種類、同時に使用する機器の多さを考慮して、必要最小限のアンペア数に見直しを行いましょう。
多くの場合、家庭用では30アンペアから40アンペアの契約が一般的です。
節約のために低すぎるアンペア数で契約することはやめてください。
複数の電力会社のプランを比較
電力自由化により、複数の電力会社から多様なプランが提供されています。
各社のプランと料金を比較し、最もコストパフォーマンスの高いプランを選びます。
プラン比較には各社のHPにあるオンラインの比較ツールを利用すると便利です。
プランの定期的な見直し
エネルギープランは定期的に見直すことが重要です。
家庭の状況変化や市場の価格変動により、より有利なプランが出現することがあります。
年に一度だけで良いので見直しを行い、常に最適な条件で契約していることを確認しましょう。
このようにして最適なエネルギープランを選択することで、電気代を効果的に節約し、毎月の支出を大きく削減することが可能です。
自分のライフスタイルに合ったプランを選び、賢く電気を使用しましょう。
2. 省エネ家電への投資
省エネ家電への投資は、初期費用はかかりますが、長期的には電気代の節約に大きく寄与してくれます。
特にエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの大型家電は消費電力が高いため、省エネ型への更新が推奨されます。
エアコン
古いモデルと比較して、最新の省エネ型エアコンは消費電力を約30%削減できます。(※機種により異なります。)
例えば、年間の電力使用量が1,200kWhの古いエアコンから、840kWhの新型に更新すると、年間で約7,200円(1kWhあたり20円計算)の節約が可能です。
冷蔵庫
新しい省エネ型冷蔵庫は、旧型に比べて約20%の電力を節約できます。
年間消費電力が450kWhの冷蔵庫を、360kWhのモデルに変えることで、年間1,800円の節約が見込めます。
洗濯機
最新の省エネ洗濯機は水と電力の双方を節約できる設計になっています。
古い洗濯機から新型に変えることで、使用水量を約50%、電力を約30%カットでき、年間で約2,000円の電気代削減が可能です。
これらの家電を買い替える場合は、エネルギー消費効率の良い製品を選ぶことが重要です。
HITACHIやPanasonic、三菱など様々な会社がこれらの家電を販売していて、それぞれの会社に強みがあります。
製品選びの際には家電量販店などのラベルをチェックしたり、ネットで比較しているブログを見たしして、その効率性を比較検討しましょう。
高効率の家電は購入費用は高めですが、その分のコストは長期的な電気代節約によって回収可能です。
高性能で電気代の節約も可能な製品が見つかるかもしれませんので、店員さんに聞いてみるのもいいと思います!
3. 日常の節電習慣
日々の小さな節電習慣を積み重ねることで、年間を通じて大きな節約を達成できます。
特に賃貸住宅では、設備のカスタマイズが難しいため、日常の行動で節電を心掛けることが重要です。
以下に具体的な節電習慣とその効果を示します。
- プラグの抜き差し
- 照明の工夫
- エアコンの温度設定
- 適切な家電の選択
プラグの抜き差し
待機電力は、使用していない電化製品が消費する隠れた電力です。
テレビやパソコン、充電器など、使用しない時はプラグを抜くことで待機電力をカットできます。
<具体例>
テレビの待機電力が1Wの場合、年間約4.38kWh(1W×12時間×365日)を節約。電気代が1kWhあたり22円の場合、約97円/年の節約に。
照明の工夫
照明は家庭の電気使用量の大きな部分を占めます。
LED電球への交換や、必要な部屋のみ照明を使用することが節電に効果的です。
さらに日中は日光を取り入れる工夫をすることでさらに照明をつける時間を減らせます。
<節約例>
古い60Wの電球を10WのLEDに交換すると、1つの電球あたり年間で約146kWhの節約(50W×8時間×365日)。これで約3,212円/年の節約に。
LEDライトの購入費用が3,000円だったとしても、1年で元が取れます!
エアコンの温度設定
エアコンの設定温度を1度調整するだけで、消費電力を約10%削減できます。
夏は28度、冬は20度が推奨設定です。
<具体例>
エアコンを夏場の24度設定から28度にすると、使用電力を約30%カットでき、月100kWhの使用で30kWhの節約。
電気代が高い月で660円(1kWhあたり22円計算)の節約に。
適切な家電の選択
使用する家電を適切に選び、高効率のものを使用することも節電につながります。
例えば、電子レンジや圧力鍋を使った料理は、オーブンを使うよりも電力消費が少ないです。
<節約例>
オーブンを使う代わりに電子レンジを使用することで、使用電力を約50%削減。
週3回の使用で年間約78kWhの節約、約1,716円/年の節約に。
非常に細かいこともありますが、これらの節電習慣を実施することで、電気代を大幅に削減し、年間で数千円単位の節約が可能です。
小さなことでも日々積み重ねると大きな差になります。
日常生活の中で意識的に行動することが、経済的負担を減らし、環境にも優しい生活を送るための鍵となります。
4. 温度設定の最適化
エアコンの温度設定を少し調整するだけで、電気代に大きな違いを生むことができます。
特に夏場の冷房と冬場の暖房の設定温度は、エネルギー消費に直結します。
以下に、夏と冬の設定温度の変更が電気代にどれだけ影響するかを示し、断熱材の使用が節電にどれほど効果的かを数値で解説します。
夏場の設定温度比較
エアコンを 28度に設定 vs 23度に設定:
- 消費電力の違い: エアコンの消費電力は設定温度が1度下がるごとに約6%増加します。したがって、5度の差は約30%の消費電力増加を意味します。
- 具体的な節約額: 夏の平均使用量を300kWhと仮定すると、30%削減は90kWhの節約になります。電気代が1kWhあたり27円の場合、約2,430円(90kWh x 27円)の節約になります。
冬場の設定温度比較
エアコンを 20度に設定 vs 26度に設定:
- 消費電力の違い: 同じく設定温度が1度上がるごとに約6%の消費電力増。6度の差で約36%増。
- 具体的な節約額: 冬の平均使用量を400kWhと仮定すると、36%削減は144kWhの節約になります。電気代が1kWhあたり27円の場合、約3,888円(144kWh x 27円)の節約になります。
断熱材の利用効果
断熱材を使用することで、室内の温度を外気温の影響を受けにくくし、エアコンの効率を大幅に向上させることができます。
断熱材の節電率: 窓に断熱シートや重いカーテンを設置することで、約20%のエネルギー損失を防ぎます。
具体的な節約額: 冷暖房の全体使用量(700kWhと仮定)の20%を節約すると、140kWhの節約になります。電気代が1kWhあたり27円の場合、約3,780円(140kWh x 27円)の節約になります。
これらの節電習慣を実践することで、年間で数千円から1万円以上の節約が可能です。
特に賃貸では改造が限られるため、温度設定と断熱対策による節電は、コストパフォーマンスが非常に高い方法と言えます。
まとめ
賃貸でも実施可能なこれらの節約テクニックを実践することで、電気代を効果的に削減することが可能です。
毎月の電気代を見直し、無駄な電力消費を減らすことで、より多くの資金を他の用途に充てることができるようになります。
始めは小さな一歩からでも、節電は生活全体の質を向上させ、経済的な余裕をもたらします。
今日から一つでも良いので実践してみてはいかがでしょうか。