現代社会では、「サブスクリプション(以下サブスク)疲れ」とも言われるほど、多くのサブスクサービスに囲まれて生活しています。
サブスクは便利ですが、不必要に多くのサービスに加入してしまうと、知らず知らずのうちに固定費が増加し、資産形成の妨げだけでなく、日々の生活費も圧迫します。
シンプルライフを目指すために、今回は不要なサブスクの見極め方と解約方法を具体的にご紹介します。
1. サブスクの棚卸し
サブスクの棚卸しは、無駄な支出を削減し、資産形成に必要な資金を確保するための第一歩です。
全てのサブスクを一覧化し、それぞれの必要性を再評価することで、月々の固定費を見直すことができます。
具体的な棚卸しの手順は以下の通りです。
- 全サービスのリストアップ
- 支出の記録
- 利用頻度の確認
- 代替案の検討
全サービスのリストアップ
最初に、自分が現在登録している全てのサブスクを書き出します。
これには、音楽・動画ストリーミングサービス、雑誌の定期購読、ソフトウェアライセンス、食材の定期配送サービスなどが含まれます。
以下はリストの一例です。
サブスクの名称 | 月額 | 更新頻度 | 利用停止日 |
例)Amazonプライム | 600円(税込) | 1ヶ月毎 | 自動更新 |
支出の記録
各サービスの月額料金を記録し、年間でどれだけの費用がかかっているかを計算します。
この過程で、クレジットカードの明細や家計簿アプリなどを確認し、見落としていた定期支出がないかをチェックします。
利用頻度の確認
各サブスクリプションの利用頻度を考慮します。
特定のサービスをほとんど利用していない場合、そのサービスは解約候補となり得ます。
利用頻度が高く、生活に欠かせないサービスは継続し、それ以外は削減を検討します。
YouTubeプレミアムやNetflix、Spotifyといった同じジャンルのサブスクを見つけ、一番利用頻度の低いものを解約してみるのも良いと思います。
代替案の検討
解約を検討しているサービスがある場合、それに代わる無料または低コストの選択肢がないかを探します。
例えば高価な動画ストリーミングサービスを解約し、無料の動画コンテンツや公共図書館を利用するなどが考えられます。
この棚卸しを通じて、月々の支出を具体的に把握し、無駄なサブスクを削除することが可能になります。
定期的にこのプロセスを実行することで、自分に必要なサブスクのみを継続し、お金を有効に活用することができるようになります。
2. 必要性の評価
サブスクの棚卸し後、各サービスの必要性を評価することが重要です。
この評価は、月々の支出を合理化し、本当に価値のあるサービスだけにお金を使うために行います。
具体的な評価方法は以下の通りです。
- 利用頻度の検証
- 費用対効果の評価
- 代替サービスの存在
- 生活への影響
利用頻度の検証
各サブスクの利用頻度を具体的に振り返ります。
例えば、Netflixの場合、週に何本の映画やドラマを観ているか、何時間視聴しているかを記録します。
利用頻度が月に数回以下の場合、そのサービスの必要性は低いと判断されます。
費用対効果の評価
支払っている金額に対して、十分な価値が得られているかを考えます。
特に高額なサブスクについては、支出と利用頻度を比較し、そのサービスが月額料金に見合う使い方をしているのかを評価します。
例えば、ジムの会費がある場合、毎日通っているならコストパフォーマンスが良いと言えます。
代替サービスの存在
解約を考慮するサービスについては、同様の機能を提供する他のサービスが存在するかを調べます。
無料またはコストが低い代替サービスがある場合は、乗り換えを検討します。
例えば、 YouTubeプレミアムの代わりに、広告をみることを許容して無料プランに切り替えることが選択肢になります。
生活への影響
最後に、そのサブスクを解約した場合の生活への影響を考えます。
サブスクが日常生活や仕事に直接的な影響を与えている場合は、解約によるデメリットが大きいかもしれません。
逆に、ほとんど影響がない場合は、解約しても問題ないと判断できます。
この点で考えるとOisixのような食材購入のサブスクは生活に与える影響が大きいことになります。
しかし、ある程度料理のレパートリーが増えてきた段階で、自分で食材を買ってきて料理を一から作ってみることで、この費用を節約することもできます。
このように各サブスクの必要性を徹底的に評価することで、無駄な支出を削減し、資産形成に必要な資金を確保できます。
また、評価は定期的に行うことで、ライフスタイルの変化に応じて最適なサブスクを維持することが可能です。
3. 代替品の検討
サブスクを見直し、必要性が低いと判断したサービスについては、コストパフォーマンスの良い代替品を検討することが次のステップです。
これにより、同じまたはそれ以上の価値をより低いコストで享受することが可能になります。
以下は、代替品の検討プロセスを具体的に説明します。
- 無料の代替サービスの調査
- 低コストのサービスの比較
- 機能と価格のバランスの評価
- 長期的なコスト効果の検討
無料の代替サービスの調査
解約を検討している有料サービスに対して、無料で利用できる代替サービスが存在するかを調べます。
例えば、動画を保存しすぎて有料でストレージの容量を増やしている場合、YouTubeに非公開で動画をアップロードすることで、無料で無制限に動画を保存できます。
また、オンラインコースやニュースサイトに関しても、ポッドキャストなどの無料情報源で代替することも可能です。
低コストのサービスの比較
無料オプションのほかに、低コストで同様のサービスを提供する代替品も広く提供されています。
これらのサービスはしばしば基本機能は無料で提供され、必要に応じて有料の追加機能を購入する形式をとっています。
例えば、YouTubeは基本的に無料で視聴できますが、広告やバックグラウンド再生などが利用できるようになります。
機能と価格のバランスの評価
代替品を選択する際には、コストだけでなく提供される機能も重要です。
低価格または無料でも、使用頻度の高い機能が省かれている場合やサポートが限られている場合は、そのサービスが真の代替品として適切でない可能性があります。
各サービスの機能をリストアップし、必要な機能を確実に提供するかどうかを確認します。
Amazonプレミアムなどの多数のサービスがある場合は、そのサービスをわかりやすくまとめたブログがありますので、ぜひ検索してみてください。
長期的なコスト効果の検討
短期的には無料または安価であっても、長期的には他のコストが発生することがあります。
例えば、初年度無料というフレーズに惹かれ、クレジットカードを契約したが、利用せずに解約することも忘れて、年会費のみ支払っているケースもあります。
代替品の選定により、無駄な支出を減らすだけでなく、サービスの質を維持しながら生活の質を高めることが可能になります。
これにより、生活の満足度を下げることなく支出を節約でき、節約した資金を他の資産形成や必要な支出に充てることができます。
4. 解約プロセス
サブスクの必要性を見直し、代替品を検討した後、不要と判断したサブスクの解約プロセスは、節約計画の重要なステップです。
解約プロセスは各サービスによって異なるため、それぞれのサービスの規定をよく読み、適切な手続きを行う必要があります。
以下に、効果的な解約プロセスのステップを紹介します。
- サービス利用規約の確認
- オンサインでの解約手続き
- カスタマーサポートへの連絡
- 解約確認の取得
- 最終的なチェック
サービス利用規約の確認
解約する前に、サービスの利用規約を再確認します。
解約に関する規定、特に解約期限や必要な手続き、解約手数料が存在するかどうかを確認することが重要です。
これにより、予期しない違約金や、更新を避けるための適切なタイミングでの解約が可能になります。
オンラインでの解約手続き
多くのサブスクでは、オンラインで簡単に解約が可能です。
カスタマーサポートへの連絡
オンラインで解約ができない場合や、解約プロセスが不明な場合は、カスタマーサポートに直接連絡するかネットで検索することが一番の近道です。
解約確認の取得
解約手続きが完了したら、解約確認の通知を必ず確認し、保管するようにしてください。
これは、メールの形で送られることが一般的です。
解約が正式に確認された証拠として、後でのトラブルを避けるためにこの通知の保管は重要です。
最終的なチェック
解約後の次の課金日に、クレジットカードの明細または銀行口座をチェックし、実際に課金が停止しているかを確認します。
不正な課金がないかを確認し、問題がある場合はカスタマーサポートに問い合わせます。
これらのステップに従うことで、不要なサブスクを効果的に解約し、節約に繋げることができます。
定期的にサービスの見直しを行い、生活に必要なサービスのみを選んでいくことが賢明です。
5. 定期的な見直し
サブスクリプションは定期的に見直しを行うことが重要です。
半年に一度のペースでリストを更新し、新たに加入したサービスや不要になったサービスの見直しを行います。
日々の心がけとして新たにサブスクを契約したい場合、既に加入しているサブスクを一つ解約することが非常に有効です。
例えばAmazonプライムを契約したい場合、既に契約していたNetflixを解約して、Amazonプライムを新たに契約します。
このようにすることで、サブスクが増えすぎてしまうことを簡単に防ぐことができます。
ポイントとしては、加入したいサブスクと同一ジャンルのサブスクの解約を検討することです。
上記の例だと、Netflixは多くの映画やドラマが見放題ですが、Amazonプライムはprimeビデオで映画やドラマを見れるだけでなく、即日配達サービスや指定日配達が無料になり、さらに他にも多くのサービスがありますので、良い選択だと思います。
半年に一度のペースでサブスクを見直すことで、サブスクに支払う費用の膨張を未然に防ぎ、支出を最適化しやすくなります。
まとめ
不要なサブスクを解約することで、月々の固定費を減らし、その分を資産形成に回すことが可能です。
シンプルライフを実現し、サブスクの恩恵を享受しながら、より豊かな生活を送りましょう。
固定費が減ると、生活費を稼ぐための逼迫感も軽減され、仕事のストレスも減るかもしれません。
手始めに、今日からサブスクリプションの見直しを行い、賢い消費者への第一歩を踏み出してみてください。